訪問看護の開業にまつわる重要知識

“看護師が患者宅に赴き、様々なサービスを提供する「訪問看護」。その仕事は病状の確認、胃ろうなどの医療的ケア、バイタルサインの確認、入浴介助や食事・排泄の援助といった療養生活の支援まで、多岐にわたります。 現在日本ではますます高齢化が進展、さらに最近ではできるだけ住み慣れた家で生活させたいという要望が強くなっています。そのため、今後さらに訪問看護の需要は高まることでしょう。 医療的ケアを必要とする高齢者・患者にとって訪問看護は家で生活するうえで大変心強いサービスです。また、今後さらに需要が高まることから、さらに仕事が増えると考えられます。けれども、開業するにあたってはいくつか注意する点があります。そこで今回は、訪問看護事業を開業するにはどうすべきか紹介します。

開業に必要な要件とはどのようなものがあるか

 訪問看護を開業するにあたり、まず考えなければならないのが「法人格」の取得です。法人格には株式会社・合同会社・NPO法人・社会福祉法人・医療法人などがあります。これらの法人格の取得にはそれぞれ要件があります。どの要件なら満たしやすいか、今後営業するにあたり何を目的とするかによって取得する法人格は変わります。 次に人員の確保が必要となります。訪問看護を開業するにあたり、まず必要となるのが常勤の管理者です。この際、管理者は看護師・保健師である必要があります。なお、管理者は看護職員との兼務もできます。さらに、管理者の他に保健師・看護師・准看護師などの看護職員が常勤換算で2.5人以上必要となります。 そして訪問看護を行うにあたり必要な事業所は、利用者のプライバシーが守られるように鍵付きの棚を用意するとともに、しっかりと事務作業ができるように、専用の事務室を用意する必要があります。

開業時・開業後に必要な要件とは

 人員、設備がそろえば開業をすることはできますが、訪問看護を営業するにあたり、何点か守るべき要件があります。 まずサービス提供内容の説明を利用者に書類を使ってしっかりと説明し、同意を得る必要があります。そしてサービスを提供する際は具体的な計画を立て、実際にサービスを提供した際は具体的なサービス内容を記載した記録を残す必要があります。また、患者の病状が悪化した時には主治医などに連絡する緊急体制を整えるとともに、他の居宅介護支援事業・保健医療機関・福祉機関とも連携をとる必要があります。 そして衛生管理・秘密保持をきちんと行うとともに、苦情等が発生した場合も記録を残す必要があります。 このように、訪問看護は開業時に様々な書類を整えるとともに、開業後もしっかりと記録を残していく必要があります。”